最近ZINEっていう単語を見たことがあるけど、ZINEって何?
イベントや書店で「ZINE」という言葉を聞いたことのある人もいるでしょう。ZINEとは個人やサークルで作る冊子のことで、内容は文章からイラスト、写真まで何でもOK。自由度の高いコンテンツです。
私は今まで3冊のZINEを作り、イベントや通販で累計100冊近くのZINEを販売しました。この記事ではZINEをもっと知りたい方に向けて、ZINEの意味や作り方、ZINEを売っている店舗について解説します!
ZINEとは?自由な形式で作る冊子のこと
ZINEとは自由な形式で作る冊子のこと。個人で作っている人もいれば、知人やネットつながりでサークルを作り、アンソロジー形式で制作している人もいます。
私が作ったZINEはこんな感じです。
英語の「magazine(雑誌)」「fanzine(ファン雑誌)」に由来していると言われています。正確な意味や発祥を調べたのですが、最近普及したこともあり、新しい言葉だからか手元の辞書を引いても見つかりませんでした。
自由度が高すぎて、ZINEを作っている人でさえよくわからないままだったりします…。
先日、ZINEフェスで「ZINEって何?」と聞かれたのですがうまく答えられませんでした。
個人的には「冊子という形式で、自由に表現できるメディア」というのがしっくりくる表現です。
ZINEの魅力は誰でも作れること、そして自由であること
ZINEの魅力は、誰でも作れること、そしてとにかく自由であること。
商業出版であれば編集者にスカウトされるか、自分で持ち込まなければ本を作ることは難しいでしょう。ZINEは個人で制作できるため、思い立ってからすぐに作れます。
また、出版社は利益あってのもの。需要が少ないテーマでは本を作れません。個人製作のZINEなら、ニッチなテーマでも作れます。
多くの人に届かなくても、限られた人に届けばOK。
ユニークな作品もたくさんあります!
縁があればイベントで売るだけでなく、書店さんに置いてもらえることも!
本好きにとって、自分の作品が書店に並ぶのはこの上ない喜びがあります。
ZINEはどこで買える?
ZINEを買う方法は、主に次の3つです。
- イベント
- 専門店、書店
- オンラインショップ
私が実際に買った時の感想も含めて、それぞれ紹介します。
イベント
初めてZINEを買うなら、まずはイベントに参加してみることをおすすめします。
実際にZINEを手に取って選べますし、作った人と話せることも。
イベントが一番ZINEの魅力を感じやすいと思います!
規模が最も大きいものでは文学フリマ。東京や大阪、福岡など各地で開催しています。
東京は毎年5月、11月(2024年は12月)の年2回。クリエイターや来場者の熱量に触れられるイベントです。文学フリマ東京37では、来場者が12,000人を超えていました。
小説やエッセイ、評論まで幅広いジャンルがあります。ブースも出展者数も多いので、事前にWebカタログで気になる作品をチェックしてから行きましょう。
ZINEに興味があるならZINEフェスもおすすめ。文学フリマより開催頻度が高く、全国各地で開催しています。気軽に見に行きたい人にピッタリです。
文学フリマよりも規模が小さい分、一つひとつのブースをゆっくり見られます。文学フリマよりもデザイン系のZINEが多め。
イベントについて、詳しくはこちらにまとめました。
専門店、書店
ZINEはイベントだけでなく、専門店や書店でも販売しています。
ZINE専門店では「MOUNT ZINE」が有名です。ZINEを買うだけでなく、作るためのZINEスクールやZINEの出品も受け付けています。
(https://zine.mount.co.jp/shop/より引用)
他にも個人で営業している書店で、ZINEを取り扱っていることがあります。私はTwitterでZINEを置いている書店のアカウントを探して、興味がある店舗に行っています。
私がよく行っているのは本屋イトマイさん。新刊だけでなくZINEも取り扱っています。
ZINEを販売しているお店は今後、随時更新していきます!
オンラインショップ
ZINEはboothやbaseなどのオンラインショップでも販売しています。専門店、本屋さんでもネットショップを持っている店舗があります。送料がかかってしまいますが、自宅で本を受け取れるのは便利ですね。
お気に入りのクリエイターさんや店舗があったら、ネットショップを開いているか確認するといいでしょう。イベントや店舗が近くになくても購入できます。
私はイベントで新刊販売→boothで通販開始、という流れでZINEを売っています!
ちなみに私のboothはこちら。送料はかかりますが、匿名配送でZINEを受け取れます。
専門店、本屋さんのネットショップは、店舗のSNSやホームページに書いてあることが多いです。「センスがいいな」「好みが近いな」と思った店舗があれば、ネットショップを調べてみると素敵な作品に出会えるかもしれません。
ZINEの作り方は?手作りから印刷まで、方法も自由
ZINEを自分で作ってみたい!という人に向けて、ZINEの作り方を紹介します。
印刷所に依頼する
私がZINEを作るときは、印刷所に依頼しています。印刷所に依頼するとコストはかかりますが、仕上がりがキレイでクオリティも高いです。入稿データさえ用意できれば、製本までお任せできます。
私はInDesignというAdobeのソフトを使っていますが、Wordやパワポで作っている人もいます。作り方も自由なのがZINEの面白いところ。印刷所によって対応しているデータ形式が異なるので、そこだけ注意が必要です。
具体的な作り方はこちら。
ZINEを初めて作る場合は、次の点に注意して選ぶといいと思います。心配であれば、印刷所を何社か探して比較するのがおすすめです。
- 10~30部くらいの小ロットに対応しているか
- 入稿の方法(pdf,ai,psdなど)
- 料金
知り合いにZINEを作っている人がいれば、どの印刷所を使っているか聞いてみましょう。
また、文学フリマ東京では印刷所も出展していました。もしイベントに参加される際は、ZINEを見るついでに情報収集もおすすめです。
コンビニで印刷する
コンビニのプリンターで印刷し、自分で製本する方法もあります。コンビニプリントを使うと、面付け(データを正しい順番で配置すること)までやってくれます。
自宅プリンターよりクオリティが高い反面、コストはやや高め。カラーコピーの場合、ページ数は部数によっては印刷所の方がお得になる場合もあります。
自宅のプリンターで印刷する
自宅のプリンターでもZINEを印刷できます。メリットは紙やページ数も自由に選べて、コストが安いこと。
面付けや製本を自分で行う必要があるので、手間はかかります。少部数で試しに作りたい場合はおすすめ。
ZINEに関するQ&A
ZINEに関するQ&Aをまとめました。
Q.ZINEとフリーペーパーの違いは?
明確な線引きはありません。フリーペーパーは無料で配布されるメディアで、形式にはペラ紙・冊子があります。ZINEは一般的に冊子の形式で、有料で販売していることが多いです。
もし無料で配布しているZINEがあれば、フリーペーパーかつZINEと言えるかもしれません。
Q.ZINEを作る時におすすめの印刷会社は?
私はちょ古っ都製本工房を利用しています。少部数の冊子を作るならここがおすすめ。1冊から依頼できるので、お試し印刷もできます。
Q.ZINEの読み方は?
「ジン」と読みます。
まとめ
今回はZINEの定義や購入する方法、作り方について紹介しました。
制作するのも、読むのも楽しいZINE。冊子として手元に置いておけるのも嬉しいポイントです。
もしZINEに興味があるなら、まずはイベントやショップに足を運んでみてください!