ZINEの印刷を印刷会社ではなく、自分でやってみたい方へ。
今回は自宅のプリンターでZINEを作る手順と作った感想について、写真付きで紹介します。
これからZINEを作ろうと思っている方は参考にしてください!
ZINEは自宅のプリンターでも印刷できる
私が今回作ったZINEはこんな感じです。
ZINEは自宅のプリンターでも印刷できます。同人誌でいう「コピー本」と作り方は同じ。
手作り感を出したい人、まずは試しに簡単なZINEを作りたい方には、自分で印刷がおすすめです。
内容 | 写真、簡単なキャプション |
原稿サイズ | A5 |
用紙サイズ | A4 |
紙 | 上質紙 |
綴じ方 | 中綴じ |
コピー用紙だと薄すぎて色が裏移りするため、用紙はやや厚めの上質紙を使いました。
ZINEを自分で印刷する方法4ステップ
ZINEを自分で印刷する方法を、4ステップに分けて解説します。コンビニ印刷でも③以外は全く同じです。
①入稿データを作る
②面付けをする
③印刷する
④製本する
それぞれの工程を、写真付きで解説します。
①入稿データを作る
まずは入稿データを作成します。最終的にPDFデータが作れれば、アプリは何でもOK。
今回はCanvaを使いました。操作が簡単なので、わかりやすいアプリを探しているならCanvaがおすすめです。
アート系の本格的なZINEを作ろうと思っていて、普段使っているデザインソフトがあればそちらを利用しましょう。
冊子ものを作るならInDesignがおすすめ。InDesignとはAdobeのデザインソフトで、商業出版のレイアウトにも使われています。私は普段InDesignを使って入稿データを作っていますが、今回は手軽さ重視のためにCanvaを使いました。
②面付けをする
原稿を冊子の形にする場合、面付けが必要です。面付けとは用紙に正しい順番で原稿を配置すること。
自分で印刷・製本する際に問題になるのが、この面付け。方法がいくつかあるので紹介します。
- アプリ、機械の設定で面付けする
- 面付け用のフリーソフトを使う
- 自分で面付けをする
アプリ、機械の設定で面付けする
InDesignなど一部のアプリやプリンターの設定により、自動で面付けしてくれる機能があります。私の使っているプリンターでは、「小冊子」機能を使って面付けができました。
面付け用のフリーソフトを使う
アプリ、プリンターに面付けの機能がない場合、フリーソフトを使うか自分で順番を変えて面付けをする必要があります。Windows用フリーソフトとして、PDFin1を使うとPDFを変換して面付けできます。
自分で面付けをする
難易度は上がりますが、自分でページの順番を変えて面付けをする手もあります。実際に自分で面付けされている人に聞くと、次の手順で作っているようでした。
①小さな紙で同じページ数の模型を作り、どのページがどこに入るか確認
②エクセルで紙とページ数の対応表を作成
コンビニプリントを使うと、自動で面付けをしてくれるので便利です。
③印刷する
いよいよ印刷。いきなり全て印刷するのではなく、まずは1部試しに印刷→製本しましょう。インクを大量に消費するので、予備のインクを購入しておくと安心です。
印刷する際は次の設定が合っているか確認しましょう。
- カラー/モノクロ
- 原稿・用紙のサイズ
- 綴じる向き(右綴じ、左綴じ)
1冊印刷して問題なさそうであれば、欲しい部数を印刷します。
④製本する
ZINEの綴じ方は複数ありますが、20ページくらいまでなら中綴じがおすすめです。
ホチキスさえあれば綴じられますし、仕上がりもキレイです。中綴じ用ホチキスがあると便利。
ZINEの綴じ方については、こちらでまとめています。
ZINEを自分で印刷するメリット
ZINEを自分で印刷するメリット・デメリットは次の通りです。
ZINEを自分で印刷するメリット | ZINEを自分で印刷するデメリット |
コストが低い イベント直前に入稿できる 試しに少部数だけ作れる | 印刷・製本に手間がかかる 自宅にプリンターが必須 クオリティに限界がある |
コストが低い
プリンターをすでに持っている場合、自分で印刷すると圧倒的にコストが低いです。
印刷会社に依頼すると印刷~製本までお任せできるものの、その分コストも高く送料もかかります。
とにかく安く作りたい!という方は自分で印刷、製本するのがおすすめ。
コストについてはこちらでも解説しています。
イベント直前に入稿できる
印刷会社の場合、イベント直前に入稿すると特急料金がかかります。大きなイベントの前だと、そもそも注文が埋まっていることも。
特に日中働きながら合間にZINEを作る場合、入稿に間に合わせるのが難しいときもありますよね…。
自分で印刷する場合は、前日の夜に印刷してもOK。スケジュールに融通が効きます。
試しに少部数だけ作れる
印刷会社によっては、小ロットの作成に対応していないところも。
自分で印刷する場合、1部単位で部数を選べます。
「やっぱりもうちょっと印刷しようかな」
「友達が買ってくれるらしいから、余分にほしいな」
という状況にも対応できます!
ZINEを自分で印刷するデメリット
デメリットについても解説します。
印刷・製本に手間がかかる
紙を折って、ホチキスで留めて…と1冊1冊にかなり手間がかかるので、大量生産には向いていません。
10部作ったところ、製本に30分以上かかりました…。
面付けする方法や紙を自分で用意しなければいけないので、考えることも増えます。
印刷会社に依頼すれば、部数や紙を選択するだけで作れるためかなり楽です。
自宅にプリンターが必須
コンビニプリントの場合は別ですが、前提として自宅にプリンターが必要です。ZINEを印刷するためだけにプリンターを購入するよりは、潔く印刷会社に依頼した方が安いでしょう。
我が家では校正をプリントして行うことがあるため、元々プリンターを持っていました。
使っているのはこちら。もともとZINEを作るために買ったわけではないのですが、印刷のコスパがかなりいいです。
クオリティに限界がある
ZINEを自分で印刷すると、どうしてもクオリティに限界があります。
印刷会社に依頼した方が、綴じ方や紙の選択肢も多いですし、プロの手で製本した方がキレイです。
私も中綴じ製本に挑戦したのですが、慣れていないこともありズレやページのミスがありました…。
特に今後、作ったZINEをお店に置いてもらいたい人は印刷会社へ依頼をおすすめします。
まとめ
余談ですが、今回作ったZINEは浅草ZINEフェスで販売しました。
今回はZINEを自分で印刷する方法について解説しました。ZINEを自分で作る方法は、手作り感を大事にしたい人、試しに作ってみたい人におすすめです!
私は他の作品を印刷会社に依頼していますが、今回は作る過程も楽しめました!
イベント限定でちょっとしたZINEを作る際は、また作ってみようと思います。