「ZINEをコンビニで印刷したいけど、方法がいまいちよくわからない…」という方へ。実際にコンビニのプリンターでZINEを作ってみたので、その方法を紹介します。

コンビニ印刷のいいところは、何より手軽で仕上がりが速いところ。
24時間いつでも印刷できるのもありがたいですね。
他の方法と比較したメリット、デメリットも解説するので、ZINEの作り方に悩んでいる方もぜひ参考にしてください!
ちなみに自宅プリンターでZINEを作った記事はこちら。印刷以外の手順はほぼ同じです。


ZINEをコンビニで印刷する手順3ステップ


ZINEをコンビニで印刷する手順は、
- 入稿データ作成
- 印刷(面付けは不要)
- 製本
の3ステップです。
1.入稿データ作成
基本的に入稿データはPDF形式が作りやすいです。


セブンイレブンのコンビニプリントで印刷できるファイルは、次の通り。
文書データ | PDF(Ver. 1.3~2.0) XPS(Ver. 1.0) DocuWorks(Ver. 3~9) |
画像データ | JPEG TIFF(シングルページ) PNG BMP |
レイアウト崩れが起こりにくいので、基本的にはPDFデータがおすすめ!
コンビニによって対応している形式は異なる場合があるため、セブンイレブン以外のプリンターを利用する場合は、各社のホームページ等で形式を確認してください。


今回はCanvaで入稿データを作成しました。どのアプリで作るかは自由ですが、印刷する際はデータの色設定がCYMKになっていることを確認してください。



RGBは画面上の色なので、そのまま印刷すると色味が変わってしまいます!
2.印刷(面付けは不要)
冊子にしたときページが順番に並ぶよう、印刷のレイアウトを入れ替えることを面付けと言います。コンビニプリントでは面付けを機械が自動で行ってくれるため、こちらで面付け作業は必要ありません。
自宅プリンターでも、機種によっては自動で面付けしてくれます。


今回はセブンイレブンのプリントを利用しました。ざっくり価格をまとめておきます。
4Pあたりの価格(税込) | |
モノクロ冊子(B6・A5・B5・A4) | 20円 |
カラー冊子(B6・A5・B5) | 100円 |
カラー冊子(A4) | 160円 |
※表記のサイズは、印刷後半分に折った冊子の仕上がりサイズです。
ネットプリント利用時の価格や支払方法はこちらをご確認ください。


今回は写真のような設定で印刷しました。
原稿サイズはA5ですが、半分に折って冊子を作るので用紙サイズはA4です。詳細設定の「小冊子」を使います。


3.製本
コンビニでできるのは印刷まで。製本は自分で行います。
綴じ方は中綴じがおすすめ。ホチキス1つでできますし、見た目もキレイに作れます。


コンビニプリントの普通紙は厚みが少ないので、綴じやすいです。
ホチキスは中綴じ用の、回転できるタイプを使うと便利。


ZINEの綴じ方はこちらを参考にしてください。


自宅プリンターと比較してみた
同じデータで、自宅プリンターとコンビニプリントを比較してみました。
総合的に言うと、コスパ重視なら自宅プリンターで印刷、クオリティ重視ならコンビニ印刷がおすすめです。
私が使用したプリンターはこちら。買った当時はZINEを作ることを想定しておらず、コスパ重視で選びました。


見た目
左が自宅のプリンターで印刷したZINE、右がコンビニ(セブンイレブン)で印刷したZINE。





コンビニで印刷したZINEの方が光沢もあり、色鮮やかに見えます。
ただし、紙が薄いので裏が透けて見えます。自宅のプリンターでは少し厚めの紙で印刷したので、コンビニ印刷ほどの透け感はありません。
費用
一方、費用は自宅プリンターの方が圧倒的に安くなりました。
A4サイズ両面カラー印刷×20ページ(1部)の値段を比較すると、その差は歴然。
自宅プリンターで印刷 | コンビニのフルカラー印刷 | |
値段 | 82円※ | 500円 |
※自宅プリンターの価格は、機種により異なります。
文章メインのZINEであれば、自宅プリンターの印刷で十分だと思います。逆にカラーのイラストや写真を見せたいZINEなら、コンビニ印刷がおすすめ。
ZINEの印刷をコンビニで行うメリット


コンビニ印刷のメリットは、何といっても手軽さ。具体的なメリットを3点解説します。
- 面付けが自動でできる
- 自宅にプリンターがなくてもOK
- 印刷会社に依頼するより安い
面付けが自動でできる
コンビニ印刷であれば、面付けを機械にお任せできます。
自宅で印刷する場合、自分で面付け作業が必要になります。



この面付けがやや複雑…。
自動で設定してくれるプリンターもありますが、そうでない場合は自分でページを確認しながら割り振ります。
自宅にプリンターがなくてもOK
当たり前の話ですが、プリンターを持っていなければ自宅で印刷はできません。コンビニ印刷は、近くに店舗さえあればOK。小銭さえあれば誰でも印刷できます。
私はライターとして活動しているため、校正のためにプリンターを購入していました。今後も使う予定があるなら、思い切って購入してもいいかもしれません。
印刷会社に依頼するより安い
印刷会社に依頼すると印刷~製本までお任せできますが、その分コストもかかります。具体的にどれくらい差があるのか、気になりますよね。
A5の冊子を作る条件で、ラクスルの見積もりとコンビニ印刷を比較しました。
条件 | ラクスルの見積もり | コンビニ印刷 |
原稿サイズ | A5 | |
部数 | 1部 | |
納期 | 5営業日 | その場で |
用紙 | 光沢紙 | 普通紙 |
ページ数 | 40※ | 20 |
モノクロ/カラー | カラー | |
綴じ方 | 中綴じ | |
1部あたりの値段(送料込み) | 1,698円(10部作った場合、1冊あたり約600円) | 500円 |
※ラクスル、コンビニ印刷ではページ数の数え方が異なります。コンビニ印刷では20ページに相当。
なおコンビニ印刷の方が安いことには変わりませんが、印刷会社の場合はまとめて作ると割安になります。
ラクスルで10部印刷すると、1部あたり600円前後。コンビニ印刷は何部作っても1冊あたりの価格は変わりません。



しかも印刷会社は光沢紙。普通紙より発色がキレイです。
10部以上作るなら印刷会社に依頼した方がいいかも…。
10部以上作る予定かつ納期に余裕があれば、「絶対にコンビニ印刷の方が安い」と決めつけずに印刷会社の見積もりと比較しておきましょう。
ZINEの印刷をコンビニで行うデメリット


コンビニ印刷のデメリットは、次の3点です。
- 紙が薄く、裏写りしやすい
- 自宅プリンターより高い
- 大量に作るには不向き
手軽な分、ネックになるのはやはりクオリティ。そして安いとはいえ、自宅のプリンターよりはコストがかかります。
紙が薄く、裏写りしやすい
コンビニ印刷で使用する用紙は普通紙。コピー用紙より厚みはあるものの、実際に印刷してみると裏写りしていました。
裏写りすると困る場合、自宅プリンターで厚めの紙を使うか印刷会社に依頼した方がいいでしょう。自宅プリンターで上質紙を使って印刷したところ、裏写りせず印刷できました。
コンビニ印刷を利用するときは、コピー用紙か普通紙しか選べず、紙の選択肢が少ない点にも注意が必要です。
自宅プリンターより高い
コスト、クオリティともに印刷会社>コンビニ印刷>自宅プリンターの順に大きくなると考えていいでしょう。
コンビニ印刷は印刷会社より安いものの、自宅プリンターで印刷するよりは割高です。悪く言えば、コンビニ印刷のコスパを「いまいち」と感じてしまう人もいるかもしれません。
大量に作るには不向き
コンビニでZINEを印刷する場合、製本は自分で行います。紙を折って綴じる作業が必要になので手間がかかり、大量に作るには向いていません。



私も実際に10部作って自分で中綴じをしましたが、想像以上に時間がかかりました!
何人かで分担するならまだしも、一人で10冊も20冊も製本するのは大変です。コンビニ印刷でZINEを作るなら、多くても10部程度をおすすめします。
手軽にZINEを作りたいならコンビニプリントがおすすめ!


今回はコンビニ印刷でZINEを作る方法と、コンビニ印刷のメリット・デメリットについて紹介しました!
少ない部数で、手軽にZINEを作りたいならコンビニ印刷がおすすめ。全国どこでも印刷できて、自宅にプリンターがなくてもOK。上手に活用して自分だけのZINEを作りましょう!



このブログではZINEの作り方、売り方を紹介しています。
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