
作ったZINEを書店で置いてもらうには、どうしたらいいの?
そんな人のために、今回はZINEをお店に置いてもらう方法について解説します!



私は書店へ営業に行き、いくつかのお店にZINEを置いてもらっています!
せっかくZINEを作ったので、ぜひ置いてもらいたいという方も多いでしょう。一方で書店側から、次のような投稿を見かけることもあります。



ZINEを持ち込むときは、こちらが決めたルールに従ってほしい!



忙しいときに売り込みをかけられて困っている…
ZINEを置かせてほしい気持ちはわかりますが、やはり置いてもらうのは相手の厚意あってのこと。自分と書店がお互い気持ちよくやりとりできるよう、相手には常に敬意を払いましょう。
私の方法が絶対に正しいとは限りませんが、今のところ書店とも懇意にできているので参考にはなるかと思います!
ZINEを置いてもらう方法
書店に営業をかける以外にも、ZINEを置いてもらう方法があります。
MOUNT ZINEで申し込む
MOUNT ZINEでは定期的に作品を募集しており、出展料を払えばジャンルに関わらず審査なしで作品を置いてもらえます。出品できる期間は半期ごとに決まっており、期間中に申し込めば誰でもZINEを店頭、オンラインショップに置いてもらえます。


お店の雰囲気を知りたい方はこちら。


書店に営業をかける
一部の書店では、商業出版による書籍だけでなくZINEを取り扱っています。私はSNSや他の作家さんがZINEを置いている店舗から、自分のZINEを置いてもらえそうな書店を探しています。
ただし、「ZINEを取り扱っている」というだけでいきなり店に行き、ZINEを置いてもらうのは得策ではありません。まずはお店について、最低限のことを調べてから行きましょう。
個人の作品とはいえ、物を売り買いする以上はビジネスです。仕事でも営業をかけるとき、相手をよく知らないままゴリ押ししたらクレームが来ますよね?
メールで連絡するにせよ直接交渉するにせよ、次のことを調べておくとお互い気持ちよくコミュニケーションができます。
- 書店のコンセプト
- 取り扱っている本のジャンル
- ホームページやSNSにZINEを取り扱ってもらうための方法が書いてあるか
いくらZINEがいい作品だったとしても、店主さんの意向に合わなければ断られる場合もあります。断られる=作品が悪い、というわけではないので、断られても気にせずに縁がある書店を探しましょう。
また、書店がZINEを持ち込む際のルールを提示している場合はそちらをよく読んで従いましょう。自分の都合で営業するとお仕事の妨げになってしまいます。



私たちも普段、街中でいきなり営業をかけられたら嫌ですよね…。
当たり前のことですが、思いやりを忘れずに。
ZINEを置いてもらう上で知っておきたい内容
置いてもらえることになったら、売り方や掛け率を決めます。多くの方は支払いや売り方について、知らないことも多いはず。私が実際に悩んだポイントを書いておきますので、ぜひ参考にしてください!
売り方:買い切り or 委託
ZINEを書店に卸す場合、買い切りと委託の2種類があります。
買い切りは名前の通り、書店にZINEを買い取ってもらうこと。5冊のZINEを店舗に置いてもらう場合、実際にお客さんが買った数とは関係なしに5冊分の代金を受け取ります。
お客さんが買ってくれた数に関わらずこちらの利益になり、余った在庫を回収する必要がありません。書店からすると、ZINEが売れなかった場合はマイナスになるので委託よりもリスクがあります。
委託とは書店にZINEを置いてもらい、お客さんが購入した数だけ代金を受け取ること。5冊のZINEを店舗に置いてもらって1冊売れた場合、1冊分の代金を受け取れます。
書店からすれば、売れた分だけお金を払えばいいので買い切りより金銭的な負担は少ないです。その代わり、余った在庫の管理が発生するので手間はかかります。



私の場合、買い切りで置いてもらうことが多いです!
掛け率
掛け率とは、ZINEの売価に対する仕入れ値の割合です。
たとえば私が1冊1,000円のZINEを書店に置いてもらうとします。書店が1冊600円でZINEを買い取ってくれた場合、掛け率は6割=「6掛」となります。
掛け率は6~7割が一般的のようです。書店によっては掛け率が一律で決まっているところもありますので、取り扱いの際に相談しましょう。
請求書
金銭のやり取りが発生するので、ZINEを置いてもらう際に請求書・納品書を作成しましょう。
多くの書店では月末締め、翌月振込みです。一部はその場で現金精算してくれる書店もあります。



請求書を作るならMisocaがおすすめ。月10枚まで無料で使えます。
請求先や金額を入力するだけで、1分もあれば簡単に請求書が作成できます。普段請求書を作ったことがなくても、誰でも簡単に使えます。


こんな感じで入力します。ブラウザで使用できるのでソフトのインストールも不要。
請求書を送るにはお店の名前や住所、メールアドレスが必要です。取り扱いが決まった際に確認しておきましょう。


ZINEを送る方法
数冊であれば普通郵便で送れます。
送る時はOPP袋に入れて、プチプチ付きの封筒で送っています。メルカリや通販でも使えるので、多めに買っておいて損はありません。


10冊以上送るときは宅急便コンパクトを使っています。
書店にZINEを置いてもらう際は相手のメリットも考える
ここからは私が個人的に心がけている点を紹介します。
最初はイベントで販売してみる


いいZINEができた!と思ってもまずはイベントで販売しています。理由は2つあります。
①客観的にその作品を評価してもらうため
②読者の感想を聞いてから売り込んだ方が、相手に作品の魅力が伝わるため
自分でいいZINEが作れたと思っても、実際にそれを評価するのは読者です。書店にZINEを置いてもらうとしても、最終的には読者が買ってくれなければ書店にはメリットがありません。
また、書店が取り扱いを検討する際もZINEを買ってもらえるかどうかは気になるポイントでしょう。読者の声があれば、書店側も安心して取り扱いできるのではないでしょうか。
実際に書店で買い物をする
直接行ける場所に書店があれば、ZINEを置いてもらう前に直接書店で買い物をします。書店のラインナップやお店の人の雰囲気を見て、ZINEがそのお店に合うか考えてから売り込みます。書店で買い物をすれば、相手の利益にもなりますよね。
相手の利益を出せれば、信頼が築けます。信頼が築ければ今後もZINEを置いてもらいやすくなります。お互いに気持ちよく取引ができそうですよね。
置いてもらったらSNSで書店を宣伝する
もし縁が合って書店さんに置いてもらえた場合も、SNSでお店のことを発信しています。
自分の作品だけでなく、書店の雰囲気や魅力、選書の特徴を書いておくと書店の集客にもつながると思います。
自分の発信がきっかけで書店にお客さんが増えれば、書店にとってもメリットになります。置いてもらっている書店にお客さんが増えれば、自分の作品も買ってもらえるかもしれませんよね。
まとめ


今回はZINEを置いてもらう方法について解説しました。
まずはクオリティの高いZINEを作ること、そして書店と信頼関係を築くことがポイントです。ZINEが売れるだけでなく、書店の店主さんと仲良くなるとアドバイスをもらえることも。
一般的な営業と一緒で、相手への気遣いがとても大事です!
私はZINEを書店に置いてもらうことで、店主さんと仲良くなったり新たな読者さんに知ってもらったりできました。



最初は緊張するかもしれませんが、しっかりリサーチして相手への礼儀を欠かさなければ大丈夫です!
ZINEを売り込むときの具体的な声がけや置いてもらえる店の探し方、新刊書店以外に置いてもらう方法はnoteにまとめています。有料ですが、お店に置いてもらえれば元を取れるくらいの値段にしています。

