最近話題になることも増えてきた「文学フリマ」。
興味はあるものの、まずはどんなイベントか知りたい方も多いはず。出店を考えている人もいるかもしれません。
文学フリマは本好き、文学好きにとって楽しいイベントですが、楽しむには知っておくべきポイントがいくつかあります。
この記事では、文学フリマ当日の雰囲気や参加者・出店者が知っておきたいポイントを紹介します。
この記事を書いた人
- 2023年から文学フリマに3回出店
- 今まで6冊のZINEを制作
- 文学フリマ以外のイベントにも今まで10回以上出店

文学フリマに初めて参加・出店するという人も、この記事を読めば楽しく当日を過ごせます!
文学フリマとは、作品の展示即売会


文学フリマとは、主に本・ZINE(リトルプレス)・冊子を販売・購入できる展示即売会です。
文学フリマとは、文学作品の展示即売会です。
出店者が「自分が〈文学〉と信じるもの」を自らの手で販売します。
コミケと似ていますが、文学フリマは一次創作が中心。「文学」と名前が付くだけあって、マンガより文章作品の方が多いです(マンガも出品できます)。
文学フリマの特徴を紹介します。
アマチュア・プロ問わず誰でも出店できる
文学フリマはアマチュア・プロ問わず誰でも出店できます。



私も知名度ゼロの状態から、個人で出店しました!
一般的な書店では置いていない、アマチュアの作品も楽しめるのが魅力。また、プロの作家さんでも出版社を通さずに自主制作の本を販売されている方もいます。
文学フリマでしか出会えない作品も多いので、本が好きな方にはぜひ一度行ってみてほしいイベントです!
ジャンルは自由!エッセイが多め
自分が「文学」だと思う作品であれば、ジャンルは自由。
文章だけでなく写真、イラスト、マンガを販売している人もいます。
作品の内容は、小説・物語・詩・俳句・短歌・ノンフィクション・エッセイほか、評論・研究書など多岐にわたります。気軽に読める作品から重厚なものまで、ごく個人的なものから社会的なものまで、出店者によってさまざまな作品が販売されます。



私はエッセイを出しています!
最近はエッセイ・日記が多い印象です。ジャンルごとにブースがわかれています。
出店者、来場者は年々増加傾向
出店者、来場者ともに年々増えてきており、特に文学フリマ東京はかなりの規模です。



2024年12月に開催された文学フリマ東京39では、来場者数が1.5万人弱でした!
前回から会場が流通センターからビッグサイトに変わり、どんどん大規模に。
日頃から書店・出版が不況というニュースを聞いていると、これだけ本や文学が好きな人がいるんだな…と感動します。
その一方で、「人が多い」「プロ・企業の参加が多い」点はデメリットも。私が思う、文学フリマの問題点をこちらの記事に書いています。


文学フリマの雰囲気・魅力


文学フリマの雰囲気や魅力を、実際に行ってみた体験からお伝えします。
- 書き手と直接交流できる
- 回り切れないほどのブースが並ぶ
- 書き手だけでなく書店、出版社も出店
書き手と直接交流できる
文学フリマの魅力は、作品を買うだけでなく書き手と直接交流できるところです。
多くのブースでは、書き手が直接売り子もしています。本を買うことはできても、書き手とお話しできる機会は稀です。



作品に関する質問や、作品を出すきっかけについて聞いてみるのも楽しいですよ!
買った作品にサインを頼んでいる方もいました。混み具合を見て、お願いしてもいいかも。
回り切れないほどのブースが並ぶ
文学フリマは個人、出版社、書店とさまざまなブースが並びます。とても時間内に回り切れる数ではありません。
ブースを回る時はWebカタログやSNSで気になるブースをチェックしてから行きましょう!
「#文学フリマ」のタグで検索すると、出店する方が情報を公開しています。
どうしても回り切れないブースは、通販や個人書店で購入できることがあります。
私もイベント販売だけでなく、BOOTHやBASEなどの通販サイトや書店さんを通してZINEを販売しています。



文学フリマは書き手にとっても読み手にとっても一大イベント。
Webカタログを見ているだけでもワクワクします!
書き手だけでなく書店、出版社も出店
文学フリマには書店や出版社も出店します。規模も大手から一人で運営しているところまでさまざま。
お気に入りの書店・出版社を見つけるきっかけになるかも。
私のお気に入り書店はマルジナリア書店さん!今まで東京・京都の文学フリマに出店されています。


出版社だと点滅社さん。点滅社さんは高円寺で書店・そぞろ書房も営業されています。文学フリマ東京に出店されています。


おすすめは『鬱の本』。84人が「鬱」をテーマに文章を書いています。


これはと思う書店を見つけたら、ぜひ実際の店舗にも足を運んでみてください!思いもよらない一冊に出会えます。
文学フリマへ初めて行く人が注意すべきこと


これから文学フリマへ初めて行く方に向けて、注意点を紹介します。



私が初めて行った時は、人の多さに圧倒されました…!
- 当日は多めの現金を持っていく
- Webカタログで気になるブースをチェック!立ち読みコーナーの利用も
- 時間と体力には余裕を持って
出店料や詳しい持ち物は、こちらの記事を参考にしてください。
当日は多めの現金を持っていく
ほとんどのブースは現金決済のみ。当日は現金を多めに持っていきましょう。
当日「気になるんだけど手持ちが足りなくて…」と泣く泣く購入を断念する方もいました。
文学フリマ当日は思いがけない出会いもあるもの。予算ピッタリではなく、余裕を持った資金を持っていくと慌てません。
またブース側で細かいお釣りが足りなくなってしまうこともあるので、一万円札は千円札に崩しておくと安心です。



私も一万円札に対応できるようお釣りを持って行ってますが、毎回足りるかヒヤヒヤします…。
Webカタログで気になるブースをチェック!立ち読みコーナーの利用も
先ほども書いた通り、文学フリマはブースが多いため全てのブースを回り切れません。
会場も広いため、事前にWebカタログやSNSで気になるブースをチェックしておきましょう。特に東京会場は人が多いので、ふらっと回るのは難しいです…。
会場には立ち読みコーナーもあるので、買うか悩む作品はまとめてそちらで読んでもOK。
もし複数人で参加するなら、手分けして気になる作品を購入するのもアリです。
時間と体力には余裕を持って
会場内はかなり混雑します。特に人混みが苦手な方は、思った以上に疲れてしまうかも。時間と体力には余裕を持っていきましょう。
私は今まで出店した文学フリマでは、開場直後~日中はかなり混雑していました。夕方には売り切れ・撤収するブースも出るからか、人混みも(比較的)落ち着いてきます。
がんばって開場から行きたいブースを回るか、ブースを絞って落ち着いている時間に回るかは自由。ご自身の時間と体力と相談して決めましょう。
文学フリマは売れない?出店する人に伝えたいポイント


最近、ネットで「文学フリマは売れない」という意見も聞くようになりました。
実際に出店してみると、売れないとまでは言わなくとも作品を売る難易度は年々上がっているように感じます。
文学フリマに出店する人に向けて、実際の経験から伝えておきたいポイントをまとめました。
- 規模が大きくなり、知名度が低いと売るのは難しくなってきた
- SNS、Webカタログ、ブース装飾などの工夫が不可欠
- 不安ならまずは小規模なイベントの出店がおすすめ
買ってもらうためのコツを、こちらの記事に詳しくまとめています。


規模が大きくなり、知名度が低いと売るのは難しくなってきた
規模が大きくなった分、お客さんは事前にチェックしたブースを中心に回ります。どうしても知名度の高いブースに人が行きがち。初めて出店する場合、知名度ゼロからのスタートなのでブースに来てもらうのが大変です。



SNSで「〇〇冊売れました!」などの投稿を見てしまい、落ち込んでしまう人もいるかもしれません。
最初はたくさん売るより、1冊でも誰かの手に取ってもらうことを目指しましょう。
SNS、Webカタログ、ブース装飾などの工夫が不可欠
文学フリマに出店する時は、事前の準備が必要不可欠。宣伝やブースの装飾など、作品を置くだけではなく知ってもらうための工夫も欠かさないようにしましょう。
SNSでは文学フリマの日時やブースの場所、お品書きを書いておきましょう。
私が文学フリマ東京39に出店した時の投稿はこんな感じ。画像はCanvaで作りました。
Webカタログではブースと作品について書きます。公開日までに更新しておきましょう。


先ほど紹介したようにSNS、Webカタログのほか、ブースの装飾もお客さんの目を引くために大事です。
最近私が出店しているブースはこんな感じ。


冊子を平置きすると、お客さんの目線に届きません。せっかく通りかかってもスルーされてしまいます。
高さを出すアイテムがあると、作品をお客さんに見てもらいやすいです。
ポスタースタンドと組み立て棚はこちらを使用。なかなかお店では売っていないので、出店される方は通販でお早めに購入がおすすめ。







本棚は後ろに小物を入れるスペースがあり、釣銭を収納するのに便利です!
不安ならまずは小規模なイベントの出店がおすすめ
文学フリマで売れるか不安な方は、最初により小規模なイベントに出てみるのもおすすめです。
文学フリマより来場者は少なくても、一人ひとりのお客さんがじっくり作品を見てくれます。出店者の中には「規模の大きいイベントより、こぢんまりとしたイベントの方が好き」という方も。
例えばZINEフェス。文学フリマより安い出店料で参加できて、開催頻度も多めです。場所、日程が合えば出店してみましょう。
こちらに文学フリマを含めた、ZINEのイベントをまとめています!


まとめ


今回は文学フリマの雰囲気や、初めて参加・出店する人に伝えたいことを紹介しました。



文学フリマは今や本好き、文学好きにとって大きなお祭り。
参加・出店される際はぜひ、楽しんでほしいです!
このブログでは他にも文学フリマやZINEイベントに関する記事を書いています。
全て無料で読めますので、ぜひ他の記事も参考にしてください!
私もエッセイ、旅行記を出しています。今後も文学フリマを含むイベントに出店する予定です。
通販でも購入可能。こちらも見ていただけると嬉しいです。

