文学フリマで作品を出しても売れないって聞くけど、本当?
文学フリマに出店するけど、売れるか心配…。
そんな人に向けて、今回は文学フリマで作品を売るコツを紹介します!
私は昨年の文学フリマ東京38で初めて出店し、30部以上を売りました。文学フリマでは作品を出すだけでなく、知ってもらう努力をしないとなかなか売れません。
特に最近の文学フリマ東京は、出版社や商業出版をされている作家さんも出店しています。当日たまたまブースに立ち寄ってくれるお客さんが減ってきたように感じました。
自分のブースを知ってもらうためにも、SNSやWebカタログで事前にアピールをしておきましょう。
私が実際にやってみて効果があった方法を紹介します。
文学フリマに出店する方はぜひ最後まで読んでください!
※今回の記事は文学フリマ東京に出店したケースを元にしています。
文学フリマは何冊売れる?
そもそも、文学フリマで何冊くらい売れるの?と思う方もいるでしょう。持っていく部数も迷いますよね。
ジャンルや知名度にもよるため厳密な予測は難しいのですが、フォロワーさんの数やアンケートで目安を立てている人もいました。
引用したアンケート結果を見ると、15部程度と回答した方が66.7%。30部や50部売れるだろうと思っている人からすると、「文学フリマは売れない」と思ってしまうのも無理はないでしょう。
私が初めて参加した文学フリマでの売り上げは、30冊+献本が2冊でした。35部持って行ったので、ギリギリ品切れせずに済みました。初めてにしては売れた方かな?と思います。
ちなみに販売したのはこちらの本。通販でも購入できます。
厳しい話かもしれませんが、文学フリマはただ出店するだけでは売れません。たくさんのブースの中からお客さんにあなたの作品を見つけてもらい、お金を出して買ってもらうのは決して簡単ではありません。
良い作品を出すことは前提として、当日まで作品を来場者に知ってもらう努力も必要不可欠です。
具体的にどんなことをすればいいのか、解説します。
文学フリマで作品を売るコツ
文学フリマで作品を売るコツは、次の5点です。
- 表紙を作り込む
- Webカタログを充実させる
- SNSで宣伝する
- ブースを装飾する
- 声がけを工夫する
いざ会場で他のブースを見ていると、7~8割くらいの方はここまでしていない印象です。これらを心がけるだけで、買ってもらえる確率がグッと上がります。
表紙を作り込む
表紙はテキストだけでも作れますが、イラストやグラフィックを入れて魅力的な表紙を作ると手に取ってもらいやすいです。どんな作品なのか、文字よりビジュアルで伝えた方がわかりやすいですよね。
イラストが描けない人も、ココナラを使えばイラストレーターやデザイナーさんに素敵な表紙を作ってもらえます。お金はかかりますが、読んでもらうために必要な投資と割り切りましょう。表紙のデザインを考えるときは、似たようなジャンルの本を参考にするとイメージがわきやすいですよ。
Webカタログを充実させる
文学フリマには、事前にWebカタログが発表されます。
文学フリマのブースはたくさんあるので、全ては回り切れません。よって、来場者はWebカタログをチェックして回るブースを決めています。Webカタログで存在感を出せれば、ブースに来てくれる人も増えるでしょう。
Webカタログには出店者情報、アイテム情報を登録します。私が実際に登録した内容をお見せします。
出店者情報。名前やSNSアカウント、自己紹介を載せられます。URLにはnoteのリンクを貼りました。
Webカタログは出店者の顔になる部分なので、力を入れて書きましょう。書き方に迷ったら「いいな」と思った人を参考にするといいですよ。
Webカタログには「気になる!」ボタンがあり、カタログを見て興味を持ってくれた人の数がわかります。
「気になる」の数が増えてると嬉しいですよ!
SNSで宣伝する
ほとんどの人は無名の状態から文学フリマに出店するでしょう。あなたがどんな人か、作品がどんな内容か、来てくれる人にしっかり宣伝する必要があります。
私はX(Twitter)とnoteを使っていました。1ヶ月前に参加のお知らせ、2週間前にお品書きを共有しています。
お品書きはCanvaのテンプレートをアレンジ。専用のソフトがなくても使えます。「お品書き」でテンプレートを探して、内容を書き換えるだけ。
イベントの告知や作品の内容を発信しておくと、興味のある人から反応がもらえます。
投稿に「文学フリマ」のタグを付けておくと、文学フリマに興味がある人の目に入りやすいです!
ブースを装飾する
作品を平置きしても、歩いている人からはよく見えません。ブースを通りかかった人の視界に作品を入れるには、ブースの見せ方を工夫する必要があります。
本を見せる工夫として、折り畳み棚で高さを出してスタンドで本を立てる方法があります。歩く人の目線に合わせて本を置くようにしましょう。百均で一通りそろいます。
私がブースの装飾に使っているアイテムをまとめました。ポスタースタンド、テーブルクロス以外は百均で揃います。
- ブックスタンド
- ポスタースタンド
- テーブルクロス
- ネームスタンド
- 値札
- コンテナ
- ランチョンマット
ブースの装飾は高さがポイントです。小売でも、売りたい商品はお客さんの目線の高さに近い場所に置きます。
1ブースであれば、テーブルに敷く布は110cm×1mくらいがちょうどいいと感じました。
売れ行きとは直接関係ありませんが、直接置くよりはいいかも。
私は本のほかにフリーペーパーも用意しました。宣伝にもなりますし、タダで持っていけるものがあった方が立ち寄ってもらいやすいと思ったからです。
フリーペーパーは途中で切らしてしまい、切らす前より客足が落ちました…。
声がけを工夫する
意外とおろそかになりがちなのが声がけ。ブースに座ってスマホを見ているだけでは、あなたのブースに興味がある人も寄りにくいはずです。
片っ端から声をかけたり、大声を出したりする必要はありません。興味がありそうな人を引き付けて作品を手に取ってもらうために、積極的に声がけをしましょう。
私はブースにいる間、お客さんに目線を向けて挨拶するようにしていました。
こちらのブースに興味を示しているようなら、「良かったらお手に取ってご覧ください」と声を掛けて立ち読みを促します。
そこから作品の簡単な紹介やちょっとした雑談を交わし、気に入ってくれるようであれば購入してもらいます。押し売りにならないよう、すすめるときは慎重に。
立ち読みだけの人にもフリーペーパーをお渡しして、今後縁があればまた来てもらえるようフォローしています。
文学フリマに関するQ&A
文学フリマに関するQ&Aをまとめました。
文学フリマの出店料は?
場所によって値段は異なります。文学フリマ東京は6,500円です。
価格はどれくらいがいい?
価格は自由に設定できますが、1冊あたり1,000円未満がおすすめです。私は1,000円で販売しましたが、やや高めかな?という反応でした。
文学フリマで売れるものは何ですか?
冊子が中心ですが、CDやDVDも可のようです。ジャンルに指定はありません。
自分が〈文学〉と信じるもの――小説・詩歌・ノンフィクション・絵本・紙芝居・雑誌・ミニコミ誌・CDやDVD、その他なんでも–とにかく「文学」と思えるものなら何でもアリの即売会です。
文学フリマとは
まとめ
今回は文学フリマにおける、作品の売り方について解説しました。
作品を売るのは大変ですが、売れたときの喜びはそこでしか得られません。迷っているならぜひ一度挑戦してみてほしいです。作品を出してコンスタントに宣伝していれば、あなたのファンになってくれる人はきっといるはずです。
イベント後は通販の用意をしておきましょう。イベントに来られなかった方が購入してくれるかもしれません。
私は匿名配送「あんしんBOOTHパック」を使っています。アカウント作成、登録は無料です。
このブログでは他にも、文学フリマやZINEの作り方、売り方について記事を書いています。
良かったら他の記事も参考にしてください!